≪解題≫
【史料種別】 特殊蒐書 |
【蒐書名】
志岐家旧蔵文書
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【解題】
志岐氏は、藤原姓と称し、菊池氏の庶流である。鎌倉時代の初め藤原光弘が、天草六ケ浦の地頭職に補任され、そのうち志岐浦に城を構えて、志岐氏となったもので、南北朝時代以来室町・戦国期には、菊池氏に属したが、菊池氏滅亡後は、大友氏・龍造寺氏・相良氏に従った。天正年間島津氏の天草侵攻にあたり、出水の島津氏と姻戚関係にあって本領を全うした。秀吉の九州平定後、他の天草島の領主とともに本領を安堵され、小西行長の与力となったが、行長に抗した天草一揆に加わり、加藤清正に攻められ、その軍門に降り、所領を没収された。しかし、助命され、清正から知行をうけた。のち島津氏に仕えて島津二十五家衆の一つとして幕末にいたった。この文書の一部は『天草郡史料』に収録されたが、県史史料集の編纂に当たって、調査の結果、志岐家の所在がわかり、文書の全貌が明らかになった。文書は昭和60年に本所が購入した。全191点。 |